REPORTvol.5

シリーズ【賢者の推し店】強火力で一気に熱した焼きたて牡蠣は宮島漁師の味、の巻

シリーズ【賢者の推し店】強火力で一気に熱した焼きたて牡蠣は宮島漁師の味、の巻
炎の中で己の美味なる能力を高めつつある地元の牡蠣たち

僕は年間730個の牡蠣を食べていますが、『牡蠣屋』の焼き牡蠣は特筆ものの旨さです (牡蠣食う賢者・日野昌暢)

2025年秋冬、Season6に突入した「牡蠣食う研」。広島の養殖牡蠣の大量死に関する一連の報道が続くなかではありますが、今シーズンも…いやむしろ今シーズンだからこそ!みんなで牡蠣を食べて広島の牡蠣関係者の皆様を支えたい。この企画では、牡蠣を愛する広島の著名人の方々や食にまつわる仕事をされている15名の皆様を「牡蠣食う賢者」に認定。賢者が推す「牡蠣がおいしい飲食店とその料理」をドシ!ドシ!!ご紹介して参ります。

牡蠣を愛する男が惚れ込んだ
迫力ありまくり!直火焼き牡蠣

さて、今回ご登場いただく牡蠣食う賢者は、「牡蠣食う研」立ち上げメンバーで全国の街づくりなどにも注力する「博報堂ケトル」のプロデューサー、日野昌暢様でございます。

牡蠣食う研に関わらせてもらったのが、2019年。そこから、日本全国の牡蠣を積極的に食べ歩くようになりました。いまでは年間730個。一日一善ならぬ、一日二牡蠣のペースですね。広島でもたくさんの牡蠣料理を食べて感動がありましたが、初年度に『牡蠣屋』の焼き牡蠣を食べたときの驚きは忘れられません。大前社長の焼き牡蠣への向き合い方にも心を打たれましたし、このクオリティの焼き牡蠣が観光客で賑わう宮島の表参道で一年中食べられることは素晴らしいと思っています。

牡蠣食う賢者その5 日野昌暢/ひの・まさのぶ。1975年、福岡県福岡市に生まれる。「博報堂ケトル」のプロデューサーとして「本質的な地域活性」をマイテーマに、“外から目線”で地域資産を再編集し、地域のプレイヤーの“関わりしろ”を作りながら、事業、プロジェクト、プロダクトを共創し、開発して、情報発信を行っていくことを得意とする通称”ローカルおじさん”。牡蠣食う研の“中の人”として、2019年から本企画の運営に関わっている。

と、日野賢者が熱く推すのがこちら!

『牡蠣屋』の、焼き牡蠣

全国のローカルコミュニティにおける地域活性プロジェクトに多く関わってきた日野賢者。福岡出身の賢者いわく「牡蠣は元々好きでしたが、“行った店のメニューにあれば食べる”程度で、それを目的に食べに行くほどではなかった」とのこと。それが今では、牡蠣柄のシャツを日常的に着るまでに! そんな賢者はなぜ、この焼き牡蠣を激しく推すのでしょうか?

日野賢者

「広島に来て驚いたのは、焼き牡蠣の人気の高さ。実は広島以外の地域では、牡蠣のおいしい食べ方といえば“生食”という認識なんです。牡蠣まつりがあると、焼き牡蠣のブースに県民が大行列を作る。アツアツの殻付きの焼き牡蠣を頬張る様子を見て、これは他県ではなかなか見られない光景だなと思いました」

2019年の牡蠣食う研発足時から、広島の牡蠣について研究を重ねてきた日野賢者。さまざまな牡蠣の食べ方の中でも「焼き牡蠣」に注目し始めたころ、友人が薦めてくれた宮島・表参道商店街の牡蠣料理専門店『牡蠣屋』を訪れたといいます。

日野賢者

「『牡蠣屋』での食体験は鮮烈でしたね。まず、店先で殻付き牡蠣を焼いているんですが、これが猛烈な炎なんですよ。普通、お客さんの流れを見ながらチリチリ弱火で火を入れて…ってなりがちなのに、ここは注文を受けてから一気に強火で焼き上げる! 驚きました」

日野賢者

「しかも、提供されたときに写真を撮ろうとしたら、大前社長が“写真なんていいからいま食べて!すぐ食べて!”って急かすんですよ。時代に逆行してますよねw 本音は“焼きたての牡蠣をそのまま火ばさみでお客さんの口に入れたいくらいだ!”って言ってました。そういうクレイジーな牡蠣愛が、ぼくは大好きなんです」

地元・宮島近海の牡蠣

『牡蠣屋』で使用する牡蠣は宮島近海で採れたものにこだわり、廿日市市宮島町「森脇水産」の牡蠣や、対岸の地御前産の牡蠣を使っています。

「牡蠣は殻を開けてみないと身入りがわからないんですが、いまお願いしているところは牡蠣に“はずれ”がない。それに、粒も大きく、味もしっかりしているんです」

と、社長の大前万象さん。『牡蠣屋』創業は2008年ですが、幼いころから宮島に生まれ育ち、生活の中に牡蠣があったといいます。

「ぼくらが子どものころは漁師さんがそこら中でドラム缶で焚火をしていて、炎の中に牡蠣をぶち込んで焼いて食べてたんですよ。みんな“こうやって食べるのが一番うまい”って言いながら。うちが強火で焼くのもそんな原体験がルーツなんです。だから、大層な料理を作っているつもりもなくて、あくまでも“宮島の人たちが食べている家庭料理を出している”というのが、店のコンセプトなんです」

 

焼きがき以外の牡蠣料理は?

『牡蠣屋』の牡蠣料理のほとんどが含まれるコンプリート定食。焼きがき、かきめし、かきフライ、オイル漬け、牡蠣佃煮、牡蠣みそ汁、牡蠣屋ドレッシングのサラダというラインナップで、宮島観光で沸々と湧き出す牡蠣欲を満たしてくれます。「特選」と名の付くこちらの定食は、かきフライが特大のものにバージョンアップしてあります。実は「焼きがき用の牡蠣」をフライにしているんだとか!(通常の牡蠣屋定食は2900円)

今では宮島の商店街に数多くの焼き牡蠣の店が並んでいますが、昔はそんなにメジャーな食べものではなかったといいます。しかし、観光客が旅の思い出に食べたいと思い、店舗が感動する食体験をお客さんに与えることができれば、それは強いグルメコンテンツとして“その場所の名物”になっていくのでしょう。

日野賢者

「広島に来る観光客の多くが牡蠣を食べることを楽しみのひとつにしていることは、データを見ても明らかなんですね。ぼくが牡蠣食う研の取り組みに関わった2019年のころは、迎える側の広島の人たちの多くがそれに気付いていなかった。でも、ここ5年くらいで変わってきた気がします。“観光客は牡蠣が食べたいんだ”“牡蠣を出せば売れるんだ”ということに、広島の人たちが気付き始めたんじゃないかな。ここから“じゃあ、もっとおいしい牡蠣を出そう!喜んでもらおう!”に進化していけば、広島の牡蠣はもっともっと高まっていくと思っています」

【牡蠣食う賢者・日野昌暢が推す店】
牡蠣屋(かきや)
広島県廿日市市宮島町539  MAP電話 ※記載せず/営業時間 10:00~18:00/不定休/宮島桟橋から徒歩約10分/カウンター10席テーブル40席/最新情報はこちら
牡蠣の提供は通年/宮島産・地御前産の牡蠣を使用。

執筆:加藤ひさつぐ 撮影:中野一行

今回の牡蠣食う研究

15人の「牡蠣食う賢者」が愛する、広島の牡蠣料理店を紹介したい!

この活動をSNSで応援ください!


担当研究メンバー

RESARCH RESULT


牡蠣食う研究の一覧

牡蠣食う研

広島を世界一おいしく
牡蠣が食べられる街へ

ABOUT