REPORTvol.3
シリーズ【賢者の推し店】牡蠣嫌いから牡蠣好きへ!?きっかけは白いカキフライ、の巻
“ 臭みがなくて旨味だけ!見た目もインパクトがあって驚きいっぱいの一皿です ” (牡蠣食う賢者・新木緑)
2025年秋冬、Season6に突入した「牡蠣食う研」。報道によると、広島では養殖牡蠣の大量死が伝えられておりますが、今シーズンも、いやむしろ今シーズンだからこそ!みんなで牡蠣を食べて広島の牡蠣関係者の皆様を支えたい。この企画では、牡蠣を愛する広島の著名人の方々や食にまつわる仕事をされている15名の皆様を「牡蠣食う賢者」に認定。賢者が推す「牡蠣がおいしい飲食店とその料理」をドシ!ドシ!!ご紹介して参ります。
牡蠣嫌いでも好きになる!
魔法の白いカキフライ
さて、今回ご登場いただく牡蠣食う賢者は、広島でMCとして活動する新木緑様でございます。
お店のご夫婦の雰囲気がとにかく良くて大好き! ここの白いカキフライは、牡蠣独特の臭みがなく、旨味だけ。初めて食べた6年前、まだ牡蠣が苦手だった私が『お…おいしい!』と食べられました。そして今では牡蠣料理が大好きに…。見た目も普通のカキフライと違って白く、インパクト大! 初めて見る方にはきっと驚いてもらえるはず。そして食べればそのおいしさに、もう一度驚かされますよ。
牡蠣食う賢者その3 新木緑 にいき・みどり。1988年牡蠣どころ安芸郡坂町に生まれる。RCCラジオカーを経て現在はフリーのパーソナリティとして活動、グルメ取材歴多数。牡蠣食う研に立ち上げから携わり、牡蠣提供店に詳しい。ママ目線でのリサーチも得意。
新木賢者が熱く推すのがこちら!
イタリアンレストラン『Lucio』の、白いカキフライ
広島県内有数の牡蠣どころでもある、安芸郡坂町。新木賢者の実家は、祖父がかつて町長を務めた家柄です。正月には大勢の人が挨拶に訪れたため、家の外で大量の牡蠣料理を作ってふるまうのが定番でした。子どもの頃、庭に立ち込めた磯の匂いの思い出から、なんとなく牡蠣に苦手意識を持ったまま成長した賢者。では、なぜそんな賢者が、この白いカキフライを激しく推すことになったのでしょうか?
新木賢者
「最初は仕事だったんです。『牡蠣食う研』から生まれた白いカキフライをどうしても食べてみたくて…。牡蠣には苦手なイメージしかなかったから、大丈夫かな?と思いながらでした」
実は白いカキフライは、2019年の牡蠣食う研発足時に、福山市出身である日本有数の揚げ師・三谷成藏氏の指導で開発した牡蠣料理。料理の特徴は後から紹介するとして、まずは新木賢者に、白いカキフライの魅力についてお聞きしました。
新木賢者
「食べた瞬間驚きました。生みたいな食感なのに臭みがないし、牡蠣の旨味とほのかな甘味が感じられて、どうしてなんだろうと不思議でした。私の牡蠣観を変えてくれた料理です」
白いカキフライは、生食用の殻付き牡蠣を調理直前に開け、低温ラードで丁寧に火入れし、海水の味付けのみで揚げたてを味わうという調理法。低温でもカラリと揚がる低糖度の生パン粉と、生牡蠣と焼牡蠣の間くらいの絶妙な火入れが生む食感が特徴です。柔らかいのにサクサクの白い衣をまとった牡蠣は、旨味が外に流れ出ることなく一粒の中にギュっと濃縮されています。
賢者が感じた臭みのなさには、この調理法に加え、使用する牡蠣も一役買っています。
安芸郡坂町「長船養殖場」の牡蠣
『Lucio』では、安芸郡坂町「長船養殖場」の牡蠣を使っています。こちらの牡蠣は、収穫後に地下80mからくみ上げたきれいな海水で丁寧に浄化していることが大きな特徴です。
「食べると、しっかりとミネラル感がありながらやさしくてクリアな味わい。特に白いカキフライは海水の味そのままで食べていただくので、柔らかで優しい塩味がマッチするんです」
と、オ-ナーシェフの安原英志さん。牡蠣生産者直営レストランでの経験があり、牡蠣の見極め力は折り紙付き。実際に「長船養殖場」に足を運んで仕入れを決め、現在も生産者さんと直接やり取りしています。日々の仕入れのタイミングで産地の状況などを聞き、提供する牡蠣の最新情報をアップデートするのも安原さんのモットーです。
「僕ら飲食店は、生産者の方とお客様を繋ぐ役目だと思っています。この牡蠣が生まれるまでの苦労や今の状況、どんな風に召し上がっていただきたいか…など、生産者さんから伺ったことを、牡蠣を目当てにお店に来てくださる方へ伝えていきたいですね」
白いカキフライ以外の牡蠣料理は?
イタリア・ローマ発祥のチーズ入りライスコロッケ「スップリ」をアレンジした「牡蠣とチーズのライスコロッケ」。米をトマトソースと野菜と牡蠣の茹で汁でリゾットに仕立て、丸ごと一粒の牡蠣とモッツァレラチーズを包んで、目の細かいパン粉でカラリと揚げています。仕上げに振ったパルミジャーノ・レッジャーノでチーズ感増し増し!
牡蠣の味わいの違いはもちろん、同じ揚げ物でも衣や揚げ方の違いでこうも食感が変わるのか、と感心させられます。パクっと食べて、中から溶け出すチーズと牡蠣の相性も抜群。ベストカップル賞決定です。
2025年の冬に行われたイベント『広島城オイスターフェス2025 』の企画として生まれ、2日間で1500個を売り切ったという大人気メニューが、この冬はレギュラーメニューとして味わえます。
新木賢者
「子連れの時は幼児用食器を出してくださったり、相談すれば子ども向けメニューを用意してくださったり…。そんな素晴らしいサービスや空間を作っている、優しくて温かな安原夫妻が大好きです。B’zがお好きなので、ブラザーの皆さんは話しかけてみてください(笑)。あと、これだけは言わせて…デザート食べて! 料理のボリュームが多くていろいろ頼むとおなか一杯になってしまい、デザートまでたどり着かないという現象も起きがちなんですが、『本日のドルチェ』は絶対に食べてほしいです~!」
最後にお店から。牡蠣の不漁を知らせるニュースが続くなか、『Lucio』さんも牡蠣メニューの提供開始日を迷っておられます。
「早く皆さんに召し上がっていただけるほうがいいのか、例年より待って提供開始したほうがいいのか。これから生産者さんの思いを聞いて、いいタイミングで開始したいと思っています」。
牡蠣を目当てに来店される方は、ぜひ予約時に牡蠣の有無をご確認くださいね。
執筆:山根尚子 撮影:中野一行
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今回の牡蠣食う研究
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15人の「牡蠣食う賢者」が愛する、広島の牡蠣料理店を紹介したい!