REPORTvol.2
シリーズ【賢者の推し店】紫のレジェンドは酒に合う牡蠣料理がお好き、の巻
“ 自分の中で、最近はフライより天ぷらがヒット。牡蠣の旨さがシンプルに、ダイレクトに味わえます! ” (牡蠣食う賢者・森﨑浩司)
2025年秋冬、Season6に突入した「牡蠣食う研」。報道によると、広島では養殖牡蠣の大量死が伝えられておりますが、今シーズンも、いやむしろ今シーズンだからこそ!みんなで牡蠣を食べて広島の牡蠣関係者の皆様を支えたい。この企画では、牡蠣を愛する広島の著名人の方々や食にまつわる仕事をされている15名の皆様を「牡蠣食う賢者」に認定。賢者が推す「牡蠣がおいしい飲食店とその料理」をドシ!ドシ!!ご紹介して参ります。
二つの味が口中を舞う!?
牡蠣のスカイラブハリケーン
今回ご登場いただく牡蠣食う賢者は、現役時代は双子の兄の和幸様とともに「広島の立花兄弟(©キャプテン翼)」とも称され愛された、サンフレッチェ広島アンバサダーの森﨑浩司様です。牡蠣が好きすぎて「この日のために牡蠣色に染めてきた」というヘアスタイルにもご注目を願います。
県外から来た友人知人をお誘いする時、最初に頭に浮かぶのがここ。和食屋さんで、街中の便利な立地で、牡蠣がオールシーズンあって、広島のものが食べられて、会食にもプライベートにもめちゃくちゃ使いやすい。牡蠣料理は天ぷらと酢牡蠣、どっちかは絶対注文したいですね。日本酒にもハイボールにも合うんですよ。
牡蠣食う賢者その2 森﨑浩司 もりさき・こうじ。1981年広島生まれ。ユースを経て、2000年・双子の兄森崎和幸とともにサンフレッチェ広島に加入。2015年J1通算250試合出場を達成。チームの優勝に貢献し、2016年シーズンで現役引退。現在はサンフレッチェ広島アンバサダー。好きな牡蠣の食べ方は、最近は天ぷら。
森﨑賢者が熱く推すのはこちら!
瀬戸内料理『雑草庵 安芸』の、カキの天ぷら
「物心ついた時から牡蠣が好き」という森﨑賢者。安芸区矢野の出身で生粋の広島っ子の賢者は、釣り好きの両親に育てられ、海鮮をもりもり食べながらプロサッカー選手への道を歩んで来られました。貝類の中でも特に牡蠣を愛し、特に現役を引退してからは、家でも外でも牡蠣を食べる回数が増える一方だそうです。流川の夜を華麗にドリブルする森﨑賢者と、ここ『雑草庵 安芸』の出会いとは…?
森﨑賢者
「12~13年前に、チームOBの先輩に連れられて来たのが最初です。ここの社長の久良さんがサッカー経験者というご縁もあって。その時に食べた岩牡蠣がものすごくインパクトあったんですよ。でかくて、旨味があって、忘れられないな~」
岩牡蠣は広島のイメージが薄い食材ですが、実は『雑草庵 安芸』の岩牡蠣は江田島産です(山口県産と併用)。夏季限定の牡蠣(洒落ではない)のため取材日はご用意がありませんでしたが、夏に来店する際はぜひチェックを。そして生牡蠣から加熱、オイル漬けまで牡蠣料理の豊富なラインアップから、森﨑賢者が今回セレクトしたのがカキ天ぷら。なぜ、天ぷらなのでしょうか?
森﨑賢者
「最近、自分の中でフライより天ぷらがヒットしてて。フライはソースとかマヨネーズの味に引っ張られちゃう。天ぷらは塩やレモンでしょ? そっちのほうが、牡蠣の旨さがシンプルにダイレクトに味わえると思いませんか!?」
こう熱弁する賢者の前には揚げたてのカキの天ぷら。一皿に5個入り、手前の牡蠣はうっすらと赤く色づいています。こちら、梅のエキスを加えた「梅香揚げ」と普通の天ぷら、両方を一度に味わえるのが『雑草庵 安芸』ならではの一工夫。天つゆではなく、伝統的な製法で作られた呉市蒲刈産「海人の藻塩」でいただきます。
森﨑賢者
「う~ん、クリーミーで旨いっ! 普通のもおいしいけど、梅香揚げが特にいいっ! 梅が牡蠣とめちゃ合います!」
梅の香りが爽やかに広がり、牡蠣の旨味が追いかける。2種類の牡蠣天が口中を舞い楽しませるその様は、まさに牡蠣のツインシュート、牡蠣のスカイラブハリケーンといった趣です(この一文、『キャプテン翼』と立花兄弟をご存じの皆様に向けて書いております)。
呉市「中野水産」と似島「堀口海産」の牡蠣
『雑草庵 安芸』は、1995年に中区立町でオープンした和食店。現在の久良将之社長が2代目で、流川の一角・仏壇通り沿いの現在地に店を構えた20年前からは「瀬戸内料理」を謡ってきました。
アナゴやコウネなど広島らしい食材を幅広く扱うなかでも、牡蠣料理は種類豊富。生で食べる酢牡蠣は呉市音戸町「中野水産」の、収穫後丁寧に浄化された「美浄生牡蠣」を使用。それ以外は南区似島の「堀口海産」のもので、しっかりと身の入った大きな牡蠣をさまざまに調理しています。
カキの天ぷら以外の牡蠣料理は?
むき身の生牡蠣を三杯酢やポン酢と合わせて味わう酢牡蠣は、広島の飲食店ではお通しで出ることも多いスタンダードな牡蠣料理。『雑草庵 安芸』では自家製のポン酢と紅葉おろし、大葉、ネギ、レモンを添えて目にも華やかな前菜に。酢の酸味との対比もあいまって、口に入れた時の牡蠣の甘さに驚かされます。
店でこの冬推しているカキの昆布焼は、昆布の皿の上で牡蠣を焼いた一皿。①まずは昆布のグルタミン酸をまとって旨味が倍増した牡蠣を堪能、②続いて牡蠣エキスが染みた昆布をっかじったら、お店の人に皿を戻して待つこと数分。③熱燗にこの昆布が入った「牡蠣昆布酒」で三度目のゴール!…と、旨さがときめいてハットトリックしてしまうのです。
森﨑賢者
「今日はもう、久良さんに飲まされ過ぎちゃって(笑)。ハイボールにも日本酒にも、もちろん白ワインにも合うし、牡蠣ってやっぱり最高です。牡蠣昆布焼の熱燗は今日初めて飲ませていただきましたが、旨味がすごくて、飲んだことないおいしさ! ライターさんもカメラマンさんも、飲んでください、ほらほら…(と勧める)」
『雑草庵』は、今回ご紹介した『安芸』以外に、中区銀山町の『瀬戸』・東京の『雑草庵 池袋西口』も。広島観光の夜にはもちろん、広島を思い出しながら楽しむ東京の夜にもおすすめです。
執筆:山根尚子 撮影:キクイヒロシ
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今回の牡蠣食う研究
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15人の「牡蠣食う賢者」が愛する、広島の牡蠣料理店を紹介したい!