REPORTvol.10

シリーズ【賢者の推し店】驚愕の大きさ! 広島一「かき小町」を愛する生産者の牡蠣小屋、の巻

シリーズ【賢者の推し店】驚愕の大きさ! 広島一「かき小町」を愛する生産者の牡蠣小屋、の巻
採れたて、焼きたてを味わう産地ならではの贅沢

広島が生んだブランド牡蠣「かき小町」を殻ごと炭火焼で。清らかな三津湾の味がします (牡蠣食う賢者・山根尚子)

2025年秋冬、Season6に突入した「牡蠣食う研」。今シーズンもみんなで牡蠣を食べて広島の牡蠣関係者の皆様を支えたい。この企画では、牡蠣を愛する広島の著名人の方々や食にまつわる仕事をされている15名の皆様を「牡蠣食う賢者」に認定。賢者が推す「牡蠣がおいしい飲食店とその料理」をドシ!ドシ!!ご紹介して参ります。

清浄海域・安芸津の三津湾で
14年続く生産者直営の牡蠣小屋

今回登場するのは、「牡蠣食う研」研究員でタウン誌編集者の山根尚子賢者でございます。

今や県内に何か所もある牡蠣小屋ですが、その先駆けが2012年オープンのここ。目の前の海で獲れた牡蠣を殻ごと炭火で焼いて食べるんです。特に「かき小町」の炭火焼は大きくてジューシーでびっくり! 海の塩味だけでも十分に旨味を感じます。生産者直営店なので鮮度も間違いなし。

牡蠣食う賢者その10 山根尚子/やまね・なおこ。1976年神奈川県生まれ。広島大学教育学部卒業後、編集者の道へ。食やカルチャー、まちづくりなど広島の街ネタを幅広く取材する。タウン情報誌「TJ Hiroshima」・広島県営SNS「日刊わしら」編集長。牡蠣食う研では企画・編集を担当。

ご覧ください山根賢者のスエット、肘の部分が牡蠣! 牡蠣を着てしまうほどの牡蠣好き賢者がおすすめするのがこちら!

『かき小屋 龍明丸』の、かき小町の焼牡蠣

2019年の「牡蠣食う研」発足以来、研究員としてさまざまな牡蠣料理に向き合ってきた山根賢者。6年前に書いた牡蠣食う研WEBサイトの研究員紹介には「好きな牡蠣の調理方法は、一に生食、二にフライ、三、四がなくて五に土手鍋」と表記があるものの、現在ではちょっと順位に変動があるのだそう。

山根賢者

「生食もいいけど、やはり広島県産牡蠣が真価を発揮するのは加熱時。なんだかんだ言って、シンプルに炭火で焼いた牡蠣の美味しさはすごい! 安芸津の生産者・森尾水産さんが直営する『かき小屋 龍明丸』では、広島が誇るブランド牡蠣・かき小町を贅沢に生や炭火で味わえるんです。毎年訪れるファンも多い、東広島エリアを代表する牡蠣スポットです」

かき小町は「広島県立水産海洋技術センター」で開発された、広島県内だけで養殖されているブランド牡蠣のこと。「三倍体」といって産卵しないように品種改良されているため、夏でも身痩せしにくく、一年中食べることができます。『かき小屋 龍明丸』を運営する森尾水産は、このかき小町の誕生当初から養殖を続けていて、県内屈指の生産量を誇っています。

山根賢者

「『かき小屋 龍明丸』には普通の牡蠣の炭火焼もありますが、広島らしさを感じるという意味でも、ここはかき小町を推したいです。目の前に広がる三津湾の穏やかな美しさをそのまま宿したような、安芸津産牡蠣ならではの癖のない味わいも好きです」

焼き網の上に平らな方を下にして置き、赤々と燃える備長炭の上で焼くこと4~5分。一度ひっくり返してさらに4~5分。貝の口がぱかりと開き、貝柱が白くなったら食べ頃です。

「フタ(平らな方)から焼くと、火が通った時に貝柱が外れるので食べやすいですよ。うちは、かき小町をめがけてやってくるお客様もすごく多いです。夏は磯を感じるサザエに似た風味、冬はオンシーズンの牡蠣ならではの肉厚さと、季節によって味が変わるんです」

こう話してくれたのは、森尾水産の三代目で『かき小屋 龍明丸』を立ち上げた森尾龍也さん。漁師の休憩所から始まり磯料理の食事処などとしても使われる宮城県の「番屋」をイメージし、2012年にオープン。ちょうど広島県でも各地で牡蠣小屋が始まった頃です。

東広島市「森尾水産」の牡蠣

今年の壊滅的な牡蠣の不漁の影響があり、マガキ(普通の牡蠣)は三重県産のものも使用。かき小町はすべて森尾水産で養殖し、目の前の三津湾で水揚げしたものです。

「広島でいちばんかき小町を育てているのはうちかもしれません(笑)。2005年に安芸津町が東広島市になったあと、西条の『酒まつり』にかき小町の焼牡蠣を出店したらすごい反響があって…。今では、初年度の8倍くらいの量を育てています」

2025年には『かき小屋 龍明丸』の隣に森尾水産の加工場を移転。今シーズンは収穫量の関係で難しい日もありますが、お土産用に牡蠣を買って帰ることもできるのです。

かき小町の炭火焼以外の牡蠣料理は?

山根賢者

「見てください!サイドメニューも牡蠣尽くし。作ったパックを置いておくのではなく、注文を受けてから焼いたり揚げたりするので、炭火焼と一緒にアツアツを食べられます」

たこ焼きのタコの代わりに小粒の牡蠣がゴロンと入ったかき丸クン、店で仕込んだカキフライのボリューム感と価格の安さにも驚きますが、特筆すべきは写真中央に鎮座するかき飯の濃厚さ。森尾さんに味の秘訣を伺うと…。

「ウフフ、それは企業秘密!…っていうのは冗談で、かき飯の具材をよく見てください。上に二粒載せている牡蠣の佃煮とは別に、ミンチにした牡蠣を一緒に炊きこんでるんですよ。店によって作り方は違うと思いますが、うちのかき飯は自信ありますよ~」

このほか、小さめのかき小町を生食できる「シェル生牡蠣」、焼き網で一緒に焼いて食べる活ホタテ、季節によってはサザエなども用意。

「気が向いたらその日獲れた魚介が並ぶこともあります(笑)」

さらに酒どころ東広島市+お隣竹原市の地酒はひととおりラインアップがあり、升酒か燗酒で楽しめるんです。牡蠣×日本酒の相性の良さは皆様ご存じの通りです。

山根賢者

「あああああ、今日は諸事情により酒が飲めないのが残念過ぎる…! ちなみに安芸津には『富久長』の今田酒造本店、『於多福』の柄酒造の2蔵があります。牡蠣小屋帰りに蔵の直売所に立ち寄れば、牡蠣と酒での美味しい安芸津旅が完成しちゃいます。ちなみにちなみに同じく安芸津町内に『オイスターキッチン・マルイチ』というショップもありまして、ここではオイル漬けとかクリーム煮とか牡蠣加工品がいろいろ買えちゃったりします。ちなみにちなみにちなみに、安芸津町といえば干潮時に現れるハート形の島・小芝島もぜひ見て帰ってほしい…。ああああああ!編集者魂がうずいてエリア紹介が止まらない…!」

山根賢者が謎の雄たけびを上げている間にも、店には次々と来店が。オープンの10時から終始満席状態ですので、予約して訪れるのがベターです。基本週末のみの営業ですが、祝日は営業する場合もあるので問い合わせてみましょう。

【牡蠣食う賢者・山根尚子が推す店】
かき小屋 龍明丸(かきごや りゅうめいまる)
広島県東広島市安芸津町風早3245-33 MAP/電話 080-1925-6597/営業時間 10:00~16:00(営業は土日曜のみ。祝日は要問合せ)/JR呉線「風早駅」から徒歩約20分/40席/最新情報はこちら 
★牡蠣の提供は通年/東広島市・森尾水産の牡蠣を使用

執筆:山根尚子 撮影:福角智江

今回の牡蠣食う研究

15人の「牡蠣食う賢者」が愛する、広島の牡蠣料理店を紹介したい!

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