REPORTvol.6
【シリーズ・春牡蠣食レポ④】イラストレーターさとうもぐもが春牡蠣もぐもぐ食べまくり、の巻
“ お…重い!やばい、カキフライ持つ箸が重すぎて震える…春牡蠣、圧倒的な重量感です…! ” (HITひろしま観光大使/イラストレーター・さとうもぐも)
今季がseason3にあたる我々「牡蠣食う研」の活動。スタート時から訴えておりますのが、「春牡蠣は美味しい!」という厳然たる事実!でございます。身がみっしり詰まった春の牡蠣の美味しさ、もっと知られないともったいない…。そこで春の広島県産牡蠣の魅力を広めるため、2022年3月12日(土)~4月9日(土)の間「ひろしま春の牡蠣まつり」を実施。広島市の飲食店27店舗で提供中の春牡蠣料理を食べて専用台紙にシールを集めれば、素敵な賞品が当たるというシールラリーでございます。今回から2回にわたり、広島を愛するHITひろしま観光大使が体験レポート!
(取材・文・イラスト/牡蠣食う研 さとうもぐも)
はしご牡蠣その1.
MADE IN 広島を
極めたカフェへ
牡蠣食う研でございます。上着もいらないくらい暖かな、ぽかぽか陽気の3月某日。3月12日からスタートした牡蠣食う研の新企画「ひろしま春の牡蠣まつり」シールラリーを体験レポートするため、とある人物と待ち合わせをしているのでございますが…。
「牡蠣食う研さーん、お疲れ様でっす!」
「すごいTシャツ持ってますね!!!!!!嬉しいやらありがたいやら!!!!!」
まさかの「I❤牡蠣」Tで颯爽と登場したこちらの女性、広島で活躍するイラストレーターのさとうもぐも様。我々「牡蠣食う研」の運営者・広島県観光連盟が募集する「HITひろしま観光大使」の一員でもあります。さとうもぐもの「もぐも」は良く食べることから付いたニックネーム、そしてとにかく牡蠣が好き…との噂を聞き、今回レポーターをお願いしたのですが、想像の斜め上を行くコスチュームに、私、開始前から貝柱の震えを感じております。
こちらがバックスタイル
「良すぎると言っても過言ではありません…!むしろ最高でございます。今日は早速、もぐも様に春牡蠣の“はしご牡蠣”をしていただき、シールラリー台紙を埋めていこうと思っております」
「はい、台紙持ってきました!」
「こちらのかわゆい台紙は、シールラリー参加店舗で配布しているほか、イベントの公式ページでもダウンロードいただけますよ~(←ブラウザの向こうのあなたに向かって)」
〝はしご牡蠣“は、牡蠣食う研が提唱している牡蠣の楽しみ方の一つ。その名の通り、さまざまな料理店をはしごして、多彩な牡蠣料理を味わっていただくという趣向でございます。「ひろしま春の牡蠣まつり」では、はしご牡蠣をお楽しみいただける飲食店2エリア27店舗共通のシール台紙を用意。牡蠣を食べてシールを集めた枚数に応じて、豪華賞品が当たるのでございます。
「今回のシールラリーはJR広島駅西側のエキニシエリアと、広島市中区大手町のおりづるタワー周辺エリアでの展開となっております。もぐもさんには、今からおりづるタワー周辺の飲食店を3店舗めぐっていただきます」
「承知です!」
2016年オープンの「おりづるタワー」は、平和記念公園を見下ろす展望台やお土産物売り場などを備えた、広島の新ランドマーク。観光客が多いことからか周辺の飲食店には牡蠣料理に力を入れているところが目立ちます。もしやこの一帯、地元の人も意外と知らない牡蠣の黄金エリアなのでは…?との発想から、今回シールラリー企画にご参加いただきました。
「それでは参りましょう。まず本日の1軒目がこちら。こんにちはー!」
「牡蠣食う研さんいらっしゃいませ!」
最初にお邪魔しましたのが、「おりづるタワー」1階にある『握手カフェ』様。昼はロコモコやスパイスカレー、ハンバーガーなどが揃うランチが人気。アルコールやカフェドリンクを楽しみながら夜まで過ごすのもおすすめの、開放感溢れるカフェでございます。
「おー、ここ知ってます!カープ観戦に行く前に、みんなで生牡蠣食べに来ました」
「窓が大きくテラスもあって、ニューノーマルなカフェ&ランチにぴったりです…!本日は陽気もいいですし、テラスで楽しむと致しますか。それでは早速ですが、牡蠣メニュー一丁!」
「こちらでございます」
「お…重い!」
「やばい、カキフライ持つ箸が重すぎて震える…春牡蠣、圧倒的な重量感です…!」
「呉市『北吉水産』さんの牡蠣を使ったカキフライです。今の時期は身がしっかりと大きいので、揚げてもこのくらいになります。瀬戸内のレモンを加えて爽やかに仕上げたタルタルと一緒にお召し上がり下さい」
ぱくり…。
「う…うま!!!!!!!!」
「す、すご!食べたら美味しい汁が!汁がドバーです!!!そしてこの牡蠣、めっちゃ味が濃い…!」
「今が旬、うま味成分も最高潮の広島県産春牡蠣ですから…(ニヤリ)」
「一緒に入ってるポテチも厚切りなのにサックサク…!」
「当店定番メニューの『ナマチ』です。生の安芸津産ジャガイモをお店でスライスして揚げているんですよ」
そう! こちら『握手カフェ』様は、「おりづるタワー」にあることから観光レジャーのひと休憩的なイメージで捉えられがちですが、実はしっかりと選んだ地元食材を利用する、魅惑の広島食材充実カフェなのでございます。牡蠣はもちろん広島県産、付け合わせのジャガイモは東広島市安芸津町の特産品、フライに添えるタルタルにも、広島県産レモンがキュっとひと搾りされているのでございます。
「お酒も広島の地酒がずらりと並んでおりますな…。今日は飲み物も、カキフライに合わせてお選びいただいたんですよね?」
「はい、広島大長レモンで作ったはちみつレモンのレモンスカッシュをご用意しました」
「わ、甘さがすっきりしてて飲みやすい!すぐ飲んじゃった。これはお酒が飲めない時には嬉しいですね~」
「ちなみに、他にも牡蠣メニューをご用意されているんですよね?」
「カキフライと、大崎上島『ファームスズキ』さんの生食用ストライプオイスターは通年でお出ししています。あと、冬場は蒸し牡蠣とか焼き牡蠣もやっていますね。そうそう、正月三が日には毎年、お店の外で牡蠣を焼いて販売するんですよ!これは、東広島市安芸津町の『島村水産』さんの牡蠣を使っています」
「季節や食べ方に応じて仕入れ先を変えておられるのですね…! 来年はぜひ、春も店頭で焼き牡蠣イベント致しましょう!この私めが…焼かせていただきます!(やる気で牡蠣殻を震わせながら)」
「か、考えておきます笑」
「ごちそうさまでした…!私、本業イラストレーターなので、この感動をイラストにしたためますね!」
それがこちら。
はしご牡蠣その1
『握手カフェ』の広島カキフライ+ナマチ
箸が重くて震えた度…★★★★★
広島食材充実度…★★★★★
- 電話 ☎082-569-6802
場所 広島県広島市中区大手町1-2-1 おりづるタワー1F Google MAP
営業 当面の間11:00~18:00・OS17:30
定休 なし
はしご牡蠣その2.
この世の贅沢を
牡蠣殻に閉じ込めた⁉
続きましてのはしご春牡蠣。『握手カフェ』様から徒歩約2分、2021年秋にオープンした『ホリデー食堂』様へと向かいます。こちらのお店、広島県産の牡蠣が食べ比べできるなど、牡蠣に特化したメニュー構成が気になる1軒なのでございます。
「牡蠣食う研さん、お待ちしてました!」
「よろしくお願いいたします!去年オープンした話題店ということで、個人的にも非常に気になっておりました…!牡蠣は一年中ご提供されているんですよね?」
「その予定です。でも個人的には、牡蠣は年末くらいから身が入り始めるので、年越してから春までが特に美味しいと思ってます!」
季節によって使用する牡蠣の生産者を変えながら、常に複数の広島県産牡蠣が楽しめるというところもポイント。この日は東広島市安芸津町「フルスイ」様の牡蠣と、大崎上島「ファームスズキ」様の牡蠣をご用意いただいておりました。
「安芸津の『フルスイ』さんは殻付きとむき身両方仕入れています。かなり食べ応えがありますよ! 今日は『ホリデー食堂』名物の黒いカキフライで召し上がっていただきたいと思います」
…黒い…カキフライ…?
「黒いんですか!? それはまたどうして…?」
「竹炭を使った黒いパン粉で揚げてるんですけど…まあ見てみてください!」
どどどーん。
「…いやー、黒いですね!実に黒い!黒すぎて言葉を失いますね!」
「1個から注文できるので、はしご牡蠣にはぴったりです。下にタルタルソースが敷いてあるので、しっかりつけて楽しんでくださいね」
もぐもぐもぐ…
「これは…、なんでしょう。カキフライだけど、なんか…初対面の味ですね…!具だくさんって言うか」
具だくさん????
「牡蠣しか入ってないですよ!?」
「えっ、そうなんですか。牡蠣がみっちりしているからかなあ、なんかすごい具だくさんに感じます…!あと衣ですね!衣が香ばしくてしっかりしてて、これも食べ応え感じます」
こちらで使用しているのは東京の専門メーカー「中屋パン粉工場」で作られた黒生パン粉。竹炭を練りこむことで黒くしているほか、揚げ物に適した糖度や食感、目の粗さが計算しつくされた逸品でございます。大きいだけでなく身がギュッと詰まった春牡蠣と合わせて揚げると、思わず「具だくさん!」との表現が生まれるほどの食べ応えになるようです。
「ささ、続いてもう1品。…おや、具が豪華すぎて牡蠣が見えない。これは…生牡蠣ですか?」
「こちらは大崎上島『ファームスズキ』さんの生牡蠣です」
「すーごーいー!!!!!!牡蠣にイクラにカニ…この世の贅沢…!!牡蠣がどこにいるのかわからないくらいのボリュームです!」
牡蠣発掘中
「イクラとカニと牡蠣、全部が口の中にある状態を楽しんで貰いたいんで、男性ならぜひ豪快に一口で。女性なら、表面を食べて少し量を減らしてから一気につるっと食べて貰えると嬉しいです」
つるっ
「…うんまぁっ!」
「つるっといけました!具がてんこ盛りでちょっと食べづらいけどそれも幸せ~!やー、美味しい!美味しいなあ!死ぬ間際に口の中に入れてほしい!」
「冬はイクラ、ウニ、牡蠣という組み合わせだったんですよ。上に乗せるシーフードは今後変えていくかもしれません」
「それにしても豪華でございます。春牡蠣メインの海鮮フェスが口の中で大盛り上がり大会といったところでしょうか…! もぐもさん、この牡蠣は大崎上島で、塩田跡地で熟成させて育てているんですよ」
「なるほど!ばりばり塩田感じてます!」
このほか、牡蠣料理とセットでよく注文されるというアルコールがホリデーレモンサワー(500円)。「果肉感がウリ」とお店の方もおっしゃるように、粗くつぶしたレモン果肉がつぶつぶと浮かぶ、フレッシュさとほろ苦さを感じられるレモンサワーでございます。
「果肉のライブ感すごいです!!!!!!」
『ホリデー食堂』様では一部メニューのテイクアウトにも対応しており、ホリデーレモンサワーは近くにある平和記念公園に持って行って楽しむ人も多いのだそうです。ほかにも広島食材をふんだんに使ったメニューや自然派ワインなどが楽しめ、「牡蠣も、牡蠣以外も」とローランドな気持ちでお使いいただける1軒でございます。
「いやー本当に大満足です。こちらでもイラスト描かせていただきます!」
はしご牡蠣その2
『自然派ワインとお惣菜 ホリデー食堂』のホリデー名物黒いカキフライ&スペシャルクレールオイスター
この世の贅沢度…★★★★★
一口で頬張りたい度…★★★★★
- 電話 ☎082-546-0777
場所 広島県広島市中区大手町1-5-18 Google MAP
営業 17:00~23:00・OS22:00(土曜・祝日11:30~23:00・OS22:00、日曜11:30~22:00・OS21:00)
定休 水曜
はしご牡蠣その3.
えっ、牡蠣って
食べるだけじゃないの!?
カキフライ2品と豪華な生牡蠣&ドリンク2杯を経て、満腹具合を心配する牡蠣食う研をよそに、まだまだ食べる気まんまんのさとうもぐも様。はりきって3軒目へと足を進めていくのでございます。
はしご牡蠣3軒目はこちら。
「…あれ???ここ、2階がなんか不思議な感じですね??なんでしょう、工場…?」
「さすが本業イラストレーターの観察眼。実はこちら、2階はクラフトビールのブルワリーになっているんです。『HIROSHIMA NEIGHBORLY BREWING』と言いまして。今から、これまでとはちょっと違う牡蠣メニューをご体験いただこうと思っております」
それがこちら。
「…え?ビールですか?」
「さようでございます。副原料に砕いた牡蠣殻と牡蠣の煮汁を加えて造られているんです。牡蠣の旨味やミネラルが抽出された黒ビール『広島オイスタースタウト』。お味はいかがですか?」
「へええ、牡蠣のビールなんてあるとは…!初めて飲むなあ!(グイっと飲んで)」
ぷはーーーーーーー!
「ちょっとクセのある好きな感じの味!見た目黒いからもっとクドイのかなって思ったけど、そんなこと全然ないですね。むしろすっきりしていて飲みやすいかも」
「アルコール度数も4.5%と軽めですからね。ドライな口当たりですし、意外と料理を選ばないお味かなあと私も思っております。そもそも牡蠣と黒ビールのご縁の始まりは、牡蠣養殖が盛んなアイルランドで…(ぺらぺら)」
「牡蠣食う研さんめっちゃしゃべりますね…っていうかこのお店に詳しいですね!?」
それもそのはず、こちらの牡蠣ビール「広島オイスタースタウト」は、我々牡蠣食う研が牡蠣生産者さんをご紹介するなど、開発に協力した1品なのでございます。
そしてこちらでもう1品楽しんでいただきたいのが!
「『広島オイスタースタウト』には呉市『音戸海産』さんの牡蠣殻を使っているんですが、この牡蠣クリーム煮も、同じ音戸海産さんの牡蠣なんです」
「えっ!?それはつまり…血族ってことですね…!?」
血族(?)のペアリング。合わないわけがない。
「ふあああ、これはこれまでの料理とはまた違っていいですね。お出汁が効いたクリームが牡蠣と合います~!牡蠣はとろとろのとぅるんとぅるんです~!!」
「同じ牡蠣から生まれたビールと料理、同時に楽しめるなんてなかなかないですよね!?」
「クリーム煮以外に、『音戸海産』さんの牡蠣を使ったアヒージョやオイル漬けもご用意しています。せっかくなので、牡蠣料理と広島オイスタースタウトを一緒に紹介するメニュー表も作っているんですよ。そのせいか一緒に注文して牡蠣ビール×牡蠣料理を楽しんでくださる方も多いです」
「HIROSHIMA NEIGHBORLY BREWING」で今季の広島オイスタースタウトが楽しめるのは、現在の仕込み分が終わるまで。来秋冬は、また新しいオイスタービールを検討中とのことでございます。牡蠣を飲んで牡蠣を食べる、新感覚のペアリングを体験したい方は、ぜひ「ひろしま春の牡蠣まつり」期間中にお出かけくださいませ…!
「いやー、血族の味、最高ですよ!みなさんもぜひ試してみてください!」
はしご牡蠣その3
『はればれ』の「広島オイスタースタウト」と牡蠣のお出汁クリーム煮
牡蠣とのペアリング度…★★★★★
牡蠣ビールの驚き度…★★★★★
- 電話 ☎082-236-9313
場所 広島県広島市中区大手町1-5-10 Google MAP
営業 12:00~22:00・OS21:00
定休 なし
「あー、美味しかった!っていうかまだ行ける!いや、正直牡蠣は無限に食えます!飽きないです! はしご牡蠣って楽しみ方があるのも、実は春の牡蠣が美味しいってことも、今回初めて知りました。もちろん冬も美味しくて好きなんですけど、春もこんなに美味しいとは! 牡蠣のビールと牡蠣の料理を合わせるのも面白かったなあ…!今度は友達と一緒に来て、反応見るのも面白いかなって思っています!」
こうして無事、3店舗でのはしご牡蠣をさとうもぐもさんにお楽しみいただくことができました。次回更新記事では、同じく春の牡蠣まつりシールラリー、舞台をエキニシエリアに移してレポート予定でございます。さて、つぎにはしご牡蠣を楽しむのは、誰になるのでしょうか…?牡蠣ングスーーーーーン!
撮影:キクイヒロシ
【MORE INFORMATION】
※本記事では出演者の健康確認をした上で、撮影のため一時的にマスクを外しています。※「ひろしま春の牡蠣まつり」は、広島県が緊急事態措置または、まん延防止等重点措置の該当地域に当たる場合、もしくは独自の集中対策を実施する場合は、実施期間を変更する場合があります。あらかじめご了承願います。
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今回の牡蠣食う研究
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“牡蠣食う県” 広島県でも意外と知られていない!? 春の牡蠣のおいしさを世界中の皆様に広めたい!