あ~、小腹が空いた。カキフライでも買うか。自販機で…。令和3年はそんな世になっているようです皆様!
我々牡蠣食う研のメンバーで、大崎上島「ファームスズキ」で牡蠣や車海老の生産を行っている鈴木隆研究員が、とんでもない逸品を広島に放ちました。それがこちら。広島市中区本通の、広島名産品専門店『長崎屋』に1月下旬より設置されている、カキフライの自動販売機でございます。
こちら、タッチパネル方式になっておりまして、交通系電子マネーまたはクレジットカードを使って買い物ができる優れもの。据付の電子レンジで加熱すれば、その場であつあつをいただくことも可能です! 開発に1000万円以上を投入して誕生した、牡蠣愛が過ぎる逸品なのでございます。いったいなぜ、このオイスタークレイジーなプロダクトが世に放たれたのか。発案者である牡蠣生産者の鈴木隆研究員にお話を伺いました。
「この自販機がきっかけで、世界中から広島に牡蠣を食べに来るようになると思うんですよ」
大崎上島の塩田跡地を活用し、ヨーロッパ式の養殖方法で牡蠣を育てている鈴木研究員。機械の開発に約3年、販売するカキフライの試作に2年を掛け、ついに自動販売機を完成させました。
「揚げ物は面倒だけど、外食もしづらい。でもカキフライが食べたい!っていう人はけっこういると思うんです。海外ではフライをスーパーのフードコートでさっと食べたりする文化があるので、いずれ海外に1000台設置することをイメージして作りました。今年中に海外一号機をシンガポールに設置したいと思っています。」
グルテンフリーが好まれる海外市場を見据え、つなぎには小麦粉の代わりに米粉を試験的に使用(今後そのほかの材料も吟味改良を重ねていくとか)。鈴木研究員が手塩にかけて育てた生食用のクレールオイスターをパン粉にくるみ、一つ一つ丁寧に揚げたカキフライを、マイナス30度で急速冷凍しています。
大きな自動販売機の上部には、鈴木さんが牡蠣を育てる様子や、大崎上島の美しい風景、さらにフレッシュな牡蠣のシズル感あふれる映像が動画で次々と流れます。自動販売機の機能的には不要とも思われる動画モニターを付けたのは、鈴木研究員の熱い思いから。
「世界中にこの自動販売機が設置されたら、いろんな国の人たちが、カキフライを買う時に大崎上島や広島の美しい風景、美味しそうな牡蠣の映像を見ることになります。そうしたら、いつか世界中の人が、牡蠣を食べに広島に行きたい!って思ってくれるんじゃないか、と。世界中に、広島をおすすめする営業マンみたいなものですね」
私たちの広島を、世界一の「牡蠣の街」に…!
我々牡蠣食う研のミッションは「広島を世界一おいしく牡蠣が食べられる街へ」。これを体現しているともいえる鈴木研究員の取り組み、そして生きざま。クレイジーなまでの牡蠣愛・広島愛が自動販売機を世界に送り出すことになるとは…!
カキフライの仕上がりや提供方法に関し、もっとブラッシュアップしていきたいという鈴木研究員。今後も注視していくとともに、さらなるブラッシュアップに向けて協力をしてまいりたいと考えております。
SHOP INFORMATION
- 長崎屋
- 広島県広島市中区本通6-8 Google MAP
- TEL:082-247-2275
- ※2月末日まで水曜休